画像ファイルのデータ解釈 FUSION - Chemiluminescence Imaging System

ウェスタンブロットの撮影結果を論文の Fig. などに掲載するさいは、生データをそのまま使用せず、
Photoshop などの画像編集ソフトウェアで見た目の調整を行った結果を使用します。
この際、一般的に ”データの結果が変わってしまうような編集” は不可とされます。
妥当な画像編集を行う為には、生データがどのような情報を持っているかについて把握する必要があります。

16bit Tiff イメージ

CCDイメージングシステムは、ウェスタンブロットサンプルからの発光を電子データに変換して出力します。多くの場合、16bit Tiff イメージフォーマットが使用されます。

16bit Tiff イメージの画像ファイルはカラーではなく、モノクロイメージであり、白から黒までのグラデーションを 65,535 (216) 段階で表示します。

ウェスタンブロットの撮影結果は、シグナルが強い (タンパク質量が多い) ほど、黒く表示され、シグナルが弱い (タンパク質量が少ない) ほど、白く表示されます。
16bit Tiff イメージは以下の図のように、シグナル強度情報を高さとする三次元的な情報をもつイメージであるといえます。

レベル補正について

画像補正の手法の一つに、レベル補正があります。レベル補正では画像の最も黒く表示させるシグナル値と白く表示させるシグナル値を任意に設定可能です。

以下は、60,000 程度までシグナルを検出しているウェスタンブロットの撮影結果に対する、3通りのレベル補正例となります。

・0 から 30,000 まで表示


0 から 30,000 まで表示させた場合、30,000 以上のシグナルを持つバンドは全て飽和した黒で表示されます。30,000 以上のシグナルでは、強度が異なるバンドであっても黒く塗りつぶされ、本来見えていたバンド差が表示されなくなります。
バンドの量の比較を行う場合には、不適切な補正であると言えます。

・30,000 から 65,535 まで表示


30,000 から 65,535 まで表示させた場合、30,000 以下のシグナルは全て白く表示されます。30,000 以下のシグナルを持つバンドは全て見えなくなる為、本来ならば存在しているはずのタンパク質を無いように表示することになります。このような補正はデータの結果が変わってしまう、不適切な補正と言えます。

・0 から 61,000 まで表示


表示しているウェスタンブロットの結果は最も強いシグナルが 60,000 程度まで達するように露光し、撮影した結果となります。この画像においては、60,000 から65,535 までの範囲にシグナルは存在しません。0 から 61,000 まで表示させているレベル補正では、シグナルが存在している範囲を選択的に表示している為、適切な補正であると言えます。

以上のように、適切なレベル補正を実施する為には、撮影した画像が、どの程度ダイナミックレンジを使用しているか把握する必要があります。

ダイナミックレンジを広く使う

シグナルを十分に取り込めていないイメージであってもレベル補正を行うことで、問題のない見た目のイメージを表示させることは可能です。
しかし、表示される画像の見た目が同じであっても、ダイナミックレンジを広く使用した画像のほうが、より精密にバンドの量比についての情報を持ちます。


データ解析においては、僅かなシグナルしか得られていないイメージよりも、十分にシグナルを取り込んだダイナミックレンジの広いイメージを使用したほうが、より正確な結果を得ることが出来ます。

ウェスタンブロットの撮影においては、可能な限りダイナミックレンジを広く使用したイメージを取得することを推奨します。

そのような撮影の為には、イメージングシステムの感度が重要になります。

以下の画像は、同一サンプルを弊社取り扱い製品の FUSION と他社製イメージングシステムで撮影した結果です。
自動でレベル補正がかかっている為、バンドの見た目はほぼ同一です。しかし、イメージングシステムの感度に大きく差がある為、FUSION で撮影したほうがダイナミックレンジを広く使用し、データを取得できています。
高精度のデータを必要とされる場合は、是非 FUSION をご検討下さい。

高精度のデータを得る為のサンプル撮影方法については ”こちら” をクリック

優れた検出感度を持ち、高精度のデータを取得可能なイメージングシステムFUSIOIN については”こちら” をクリック

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