サポート
Covaris FAQ
Covaris 社 (コバリス) の Focused-ultrasonicatorについて、よくある質問とその回答集です。
”Q(Question)”の部分をクリックすると”A(Answer)”が表示されます。
消耗品について
市販のマイクロチューブやPCRチューブを使用することは可能でしょうか
ご使用いただけません。Covarisが販売しているチューブは超音波照射効率や熱交換効率などを最適化するため、独自に設計されています。市販のチューブは装置内で破損する恐れがありますので、ご使用はお控えください。
どのようなチューブ、ホルダーを利用可能でしょうか?各チューブを使用する際に必要なアクセサリーを教えてください
こちらをご参照ください。
DNA断片化
Covarisを用いることでどのような断片長のDNAを得ることができるでしょうか
Covarisの Adaptive Focused Acoustics® (AFA®)を用いることで150 bp ~ 5 kbp のDNA断片を得ることが可能です。また、Covarisのg-TUBEを用いることで6 kbp ~ 20 kbpのDNA断片を得ることが可能です。また、Covarisの g-TUBEを用いることで6 kbp ~ 20 kbpのDNA断片を得ることが可能です。
目的とする断片長に応じたプロトコルが無いのですが、どうしたらよいでしょうか
目的とする断片長と比べ少し長めの断片長用のプロトコルを基準とし、処理時間(Duration)を伸ばして断片化処理を実施して下さい。断片化結果に基づき、処理時間を最適化して下さい(得られた断片が目的よりも長い場合には処理時間をさらに長くしてください)。
PCR産物を断片化したいのですが、標準プロトコルで断片化することは可能でしょうか
可能です。短いDNAを断片化するためにはより多くのエネルギーを必要とするため、インプットDNAの長さと目的とする断片長の比が10倍以上であることを推奨しています。そのため、PCR産物とターゲット長の差が小さく断片化が不十分な場合には、処理時間(Duration)を伸ばして断片化処理を実施して下さい。
インプットDNAの状態により断片化結果は左右されるでしょうか
左右されません。CovarisではDNA濃度、GC含有率や配列に依存せずDNAを断片化することが可能です。
断片化がうまくいかないのですが、どのような理由が挙げられるでしょうか
様々な理由が考えられますが、その中でも重要な確認事項を以下に記載します。
▶サンプル量 : チューブごとに最適なサンプル量(Supported Sample Volume)がございますので、必ず規定量の試料溶液を添加して下さい。試料溶液が規定量に満たない場合には希釈してください。濃度の観点などから希釈が難しい場合には、チューブを規定量の少ないものに変更してください。
▶水温 : 適切な断片化を実施するための重要なファクターです。断片化を実施する際、水温センサーを有効にしてください。
▶脱気(S,E, LE seriesご使用の方のみ) : 適切な断片化を実施するための重要なファクターです。断片化を実施する際、脱気センサーを有効にしてください。ご使用前に30分 ~ 1時間ほど脱気を実施して下さい。
▶水槽の水質 : 水槽中の菌などにより超音波が散乱してしまいますと適切な断片化処理を実施できません。定期的に水槽中の水を入れ替え、きれいな状態でご使用ください。水として、ASTM Type III もしくは ISO grade 3の蒸留水やイオン交換水などの純粋、超純水をご使用いただけます。
上記の内容をご確認されたうえで断片化がうまくいかない場合には弊社までお問い合わせ ください。
ChIPについて
クロマチンDNAの断片化プロトコルを教えていただけますか
Covarisでは培養細胞、組織を用いたChIP向けの試薬キットを販売しております。こちら より研究内容にあったプロトコルをご参照ください。尚、記載されておりますプロトコルは、Covarisの試薬キットに合わせて最適化されたものとなります。
ChIRP / Hi-C用のプロトコルを教えていただけないでしょうか
弊社までお問い合わせ ください
ChIPの試薬キットの内容を教えていただけるでしょうか
CovarisのChIP向け試薬キットでは、固定 ~ クロマチンDNAの断片化までをカバーしております。そのため、固定溶液を始めとしたバッファー類と断片化処理を実施するためのチューブが含まれております。詳細はこちらをご参照ください。
クロマチンDNAの断片化がうまくいきません。何か改善すべき点はあるでしょうか
免疫沈降がうまくいきません。何か改善すべき点はあるでしょうか
様々な理由が考えられます。原因を特定するため、断片化前後の試料を用いて免疫沈降を実施することを推奨します。改善すべき点をいくつか下記に記載します。
▶免疫沈降にて断片化前の試料を確認できなかった場合、固定が不十分であった可能性があります。このような場合、固定条件を見直すことが有効です。
▶免疫沈降にて断片化後の試料を確認できなかった場合、過剰な断片化によりエピトープが壊れてしまった可能性、水温の上昇により脱クロスリンクが生じてしまった可能性があります。このような場合、断片化条件をマイルドにするか低い水温を保った状態で断片化を実施することが有効です。
▶免疫沈降を実施する際の溶液の組成が不適な可能性もあります。例えば、高濃度の界面活性剤は抗原抗体反応を阻害します。界面活性剤濃度など溶液の組成の見直しも有効です。
上記の内容をご確認されたうえで断片化がうまくいかない場合には弊社までお問い合わせください。
比較的大きなタンパク質複合体を用いてChIPを実施したいです。推奨する固定方法などあるでしょうか
Covarisでは二段階での固定化を推奨しています。詳しくはこちらをご参照ください。
FFPEからの核酸抽出について
Covarisを用いてFFPE試料から核酸を抽出することは可能でしょうか
可能です。Covarisの超音波照射は従来の”キシレンを用いた脱パラフィン”と”水和処理”に相当しますので、非常に簡単かつ短時間でFFPE試料から核酸を抽出することが可能です。詳しくはこちらをご参照ください。
FFPEから核酸を抽出するプロトコルを教えていただけないでしょうか
Covarisでは培養細胞、組織を用いたChIP向けの試薬キットを販売しております。こちら より研究内容にあったプロトコルをご参照ください。尚、記載されておりますプロトコルは、Covarisの試薬キットに合わせて最適化されたものとなります。
その他
超音波破砕機ということですが、細胞の破砕などを行うことは可能でしょうか
可能です。マイクロバイオーム解析などでの実績もございます。Covarisは細胞破砕の他にも微結晶の作製やシングルセルからの核酸抽出など、さまざまな用途でご使用いただけます。詳しくは弊社までお問い合わせください。