ポジティブディスプレイスメントピペット マイクロマン E microman E: Continuously Adjustable Positive Displacement Pipette
さらにコンタミネーションリスクを大幅低減
高粘性・高揮発性など問題のあるサンプルの分注を精度よく
高粘性・高揮発性・腐食性・生体サンプル・有害物質・感染性サンプル
その他、通常のマイクロピペットでは吸引しにくいもの
- 高粘度液体: 界面活性剤、PCR 用試薬、オイル、クリーム、乳液、グリセロール、血液、DNA など
- 高揮発性液体: 有機溶媒 など
- 危険なサンプル: 感染性サンプル、病原体、RIサンプル など
◆ポジティブディスプレイスメント方式とは?
一般的なピペットは、ピストンとサンプルの間に空気が介在しており、その空気がサンプルの特性に影響を受け、精度よく分注できない場合があります。
<よくある例>
・高粘度/クリーム/オイル・・質量が重く吸引に時間がかかる、完全に吐出できない
・界面活性剤/RNA・・泡立つため、完全に吐出できない
・有機溶媒・・吸引直後からサンプルが揮発し、ポタポタと漏れる
マイクロマン E は、ピストンとサンプルが直接サンプルに接する機構を持つポジティブディスプレイスメント方式という動作原理を持つため、分注時にサンプルの特性により影響を受ける空気の層が存在せず、分注に手間取ってしまうようなサンプルも、正確に素早く分注を行うことが可能です。
サンプル・人・ピペット本体へのコンタミネーションを防ぐ安全なピペット
◆マイクロマン Eが安全な理由は?
マイクロマン E はピストン一体型の使い捨て専用チップ、“キャピラリー&ピストン” (以下CP) を使用します。 チップ内部にピストンを内蔵し、ピペットのストロークに連動してピストンが動くことで、サンプルを吸引/吐出します。
- サンプル由来のエアロゾルがピペット内部に侵入する余地がなく、ピペット内部の汚染が起こりません。
- ピストンを含めた CP 全体が使い捨ての為、キャリーオーバーによるクロスコンタミネーションがありません。
一般的なピペット以上にコンタミネーションのリスクが低く、ピペット内部を浸食する強酸などの溶媒を扱う際も安心です。
ユーザー様の声・使用例
ユーザー様の声
使用例-1 感染性サンプルを扱う現場での分注作業のリスクを最小限に
PCR検査機関などで行われている感染性サンプルの分注作業には、サンプルから発生したエアロゾルによる作業者への汚染リスク・サンプル間のコンタミネーションリスクがあります。ギルソン社の「マイクロマンE」(MICROMAN E)は、エアロゾルが発生しない機構の為、空気中・ピペット内部の汚染を防ぎ、作業者への感染リスクを軽減し、サンプル間のクロスコンタミネーションも防ぐことが出来るため、安全な分注作業をすることができます。
使用例 -2 絶縁油中の微量PCB分析における高精度・微量サンプリング
“トランス”や”コンデンサ”などの重電機器や”CFケーブル”などに使用される「絶縁油」には、「PCB(ポリ塩化ビフェニル)」が含まれている可能性があります。 このため、これらを「廃棄」する場合にはその濃度を測定し、適正な処理を実施しなければなりません。 信頼性の高い分析結果(精度・再現性)を得るには、高粘度の「絶縁油」を正確に精度良くサンプリングする必要があります。
ギルソン社の「マイクロマン E 」(MICROMAN E) は、ピストンが直接液体に触れて吸引/吐出するポジティブディスプレイスメント方式のマイクロピペットで、絶縁油などの高粘度溶液や界面活性剤、クリームなどの高精度・微量サンプリングに最適です。
作業効率を上げる2つのポイント
- Volume controlボタンにより容量がロックされ、使用中に設定が変わることがありませんので、メモリを気にせず分注操作を行うことができます。
- 特許技術の Quicksnap™ で CP は簡単に取り付けられます。
ボックスに入った CP ならば、一般的なマイクロピペットのチップを取り付けるのと同じ感覚で取り付けた後、一度プッシュボタンを押すだけ。 何も難しいことはありません。
従来よりもさらに取り付け易くなり、作業効率がグンとアップします。
チップ モデル | キャピラリー材質 | ピストン材質 |
---|---|---|
CP10 | PP (ポリプロピレン) | PETP (ポリエステルエラストマー) |
CP25 | PETP (ポリエステルエラストマー) | |
CP50 | PETP (ポリエステルエラストマー) | |
CP100 | PE (ポリエチレン) | |
CP250 | PE (ポリエチレン) | |
CP1000 | POM (アセタール樹脂) |