核酸抽出機器 PDQeX核酸抽出機器 *販売終了 PDQeX Nucleic Acid Extractor
植物のDNA抽出に
全ゲノムシーケンス解析(WGS)用のDNA抽出や
植物のDNA抽出に
MicroGEM社(マイクロジェム)のPDQeX(ピーディーキューイーエックス)核酸抽出機器は、prepGEM核酸抽出キットのテクノロジーはそのままで自動カラム処理が加わり、PCR阻害物質の少ないDNAが抽出できます。植物DNAやWGS用DNAの抽出が可能です。
原理
PDQeX核酸抽出機器は自動で温度処理とカラム処理を行います。サンプルと試薬をカラムに入れPDQeX機器にセットしてRUNすると、カラムが75℃に加熱されて耐熱性プロテアーゼEA1が活性化し、サンプルからDNAが抽出されます。その後カラムは95℃に加熱されてカラムインナーチューブが収縮してDNA溶液を押し出し、カラム下部にある精製マトリックスを通過させます。精製されたDNA溶液はPDQeX機器下部にセットしたチューブへ溶出されます。
プロトコル
下記の3ステップでPCR、qPCR、STR、アンプリコンシーケンス、WGS等に用いることができる核酸の抽出が完了します。所要時間は10~30分です。定量にはPicoGreen、iQuant、Qubit等の蛍光色素法をお使いください。
PDQeX機器マニュアル(英語)
特徴
- 短時間、簡単な操作で植物サンプルからのDNA抽出が可能
- 短時間、簡単な操作で全ゲノムシーケンス解析(WGS)用のDNA抽出が可能
- prepGEM核酸抽出キットよりPCR阻害物質が少ないDNAが抽出可能(糞便・土壌サンプル等)
- 所要時間は10~30分
仕様
- 1回のRUNで最大24検体が処理可能
- 5インチ タッチスクリーン
- 100-240 VAC, 2A, 50/60 Hz
- 温度プログラム プリインストールまたはユーザー入力
- 入力可能な温度の範囲 34-120℃
- 寸法 22 x 18 x 18.5 cm
- 重量 4.8 kg
消耗品キット種類
PDQeX核酸抽出機器の消耗品キットは下記のとおり5種類がございます。サンプルや抽出対象に適したものをお選びください。温度プログラムはPDQeX核酸抽出機器にプリインストールされておりタッチスクリーンから選べます。またはユーザーが入力することも可能です。詳細は各消耗品キットのQuick-Start Guideをダウンロードしてご参照ください。
サンプル | 抽出対象 | 消耗品キット名 | Quick-Start Guide (英語) | 日本語簡易 マニュアル |
---|---|---|---|---|
培養細胞、血液、唾液、組織、動物試料(マウス尾や耳、昆虫、魚類)、スワブ | DNA | PDQeX prepGEM Universal Kit | – | |
グラム陽性菌、グラム陰性菌、プロトゾア、古細菌、コロニー、液体培養、バイオフィルム、粘膜検体、スワブ、メタゲノム解析 | DNA | PDQeX prepGEM Bacteria Kit | – | |
植物の葉、茎、根、種子など | DNA | PDQeX phytoGEM Kit | – | |
唾液や血液(液体、スワブ、染み、FTAカード)、組織、毛髪、タバコ吸殻 | DNA | PDQeX forensicGEM Universal Kit | – | |
精液(液状、乾燥、染み) | DNA | PDQeX forensicGEM Sperm Kit | – |
ムービー
PDQeX核酸抽出機器を用いてスワブ検体からDNAを抽出するムービーです。
PDQeX核酸抽出機器のカートリッジ(カラム)の原理を説明するムービーです。
国内使用例
キイロショウジョウバエからprepGEM Universal KitでDNA抽出し30サイクルのPCRを行いました。個体1匹、翅1枚、中肢1本といった微量サンプルでも標的遺伝子の増幅が可能でした。サイクル数を上げれば明瞭なバンドを得ることが可能と思われます。
キット名: prepGEM Universal Kit
バッファー: BLUE Buffer
抽出液量: 50 μL
温度処理: 75℃ 15分 ⇒ 95℃2 分 ⇒ 4℃ HOLD
サンプル: 個体、翅、中肢とも、全てすり潰しせずにprepGEMでDNA抽出を実施した
温度処理の完了後に目視チェックすると個体、翅、中肢とも、ほぼ原形をとどめていた
PCR液量: 25 μL
鋳型液量: 個体 2 μL、翅 10 μL、中肢 10 μL